ジュリアのボデイカラー、以前にも記事にしましたが少し新事実が
判明しましたので再記載します。
ここまで手間をかけた塗装を国内で行なうのはラッカー塗装という時点で
無理があり、費用的にもオリジナルカラーの再現が不可能に近いと思います、
費用を考えずというのであればレシピ通りの作業を行なってくれる工房は存在しますが
想像を遥かに超えた金額になります。
同じ色のオリジナル塗装車と、国内でソリッド再塗装した車と並べてみれば
一目瞭然で全く違う発色をします、
例えば、紺の場合はサフェーサーの上に不透明の赤のラッカー塗装をして、
この
下地用、赤の塗装は艶消しの塗料だということが資料の塗料ナンバーから判明
赤の下地の上に紺のラッカー塗装をして、最後にクリアー塗装をします、
クリアーの下の紺色が若干透けてアルファカラーを出しているので
光の加減で赤っぽく見えたりするのです。
紺の塗装は均一に塗らなければムラが出るので高度な塗装技術と研磨技術が必要です。
●明るい赤の場合の下地は黄色
●濃い赤の場合の下地は黒
●濃い緑の場合の下地は紺
●写真のような少し薄い緑の
場合の下地は黄色・・・・・・・・・
こんな感じというのを簡単に再現してみました。
カラー別に下地カラーが違うのは手間を考えれば仕上がりに拘ったデザイナーが
コスト度返しでやれた、国営企業ならではの贅沢だったと思います。
上塗り塗料は不透明塗料ではなく若干下が透ける塗料でのラッカー塗装を
行なうので光線の具合で微妙に色が変化して見えるイタリアンマジックで、
現在のような2液性のウレタン塗装では望む事自体が無謀なのです。
缶ラッカースプレーで何かを塗装する場合下が透けるのを経験された事があると思います、
あの透け感だと思ってください。
昔、赤いジュリアスパイダーを知り合いが伊藤忠オート関係以外の塗装工場に
タッチアップに出したとき、
この車元色黄色や・・・・
塗り直してあるで・・・・・ こんな話しもあります
結果この工場では塗装はしませんでした。
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