サンドブラスト、金属表面の改質を行なって圧縮の残留応力を発生させ、
耐疲労性を向上し凹凸をつくり出すことによって含油性が向上し潤滑の助ける、
表面積が広がることにより放熱性が向上するなどいろいろ有用な処理だと
信じられてきましたが現代のテクノロジーで意外なことが判明しています。
サンドブラストは処理後に意外な盲点があります、基本的には微細な粒子
(主にガラスビーズや研磨砂、金属砂)を高圧で金属表面に吹き付けることにより処理、
表面は瞬間的とはいえ非常に高温になり金属自体を弱体化させることがある
(粗い砥粒を使用すると火花が散るので素人でもわかります)
そして砥粒が叩き付けられた瞬間に金属の極表面が溶融し、
砥粒が金属表面に埋め込まれてしまうことが多々あります。
これを防ぐにはどうすればいいかといいますと、ドライアイス ブラスト、ウオーターブラストを使い。
仕上げに超音波洗浄機を使用しますが大型の超音波洗浄機は非常に高価なものです。
良く勘違いされるWPC加工は温度管理及び後処理が精密にコントロールされており
俗に言うサンドブラストとはレベルの違うものです。
某レストアファクトリーでは数年前まではサンドブラストでしたが処理後、
最低5分以上の超音波洗浄しなければ駄目で実際洗浄が終わった後はびっくりするほどの
研磨された金属片残留していることから廃止されています。
サンドブラスト処理はとくに溶着しやすいアルミ等の軽金属に対してはしないのが
原則なのが今日のテクノロジーですがこのようなテクノロジーは大歓迎です。
旧車を長く生かせることに使えるのですから。
最初は良くともボデイブローのように効いてくるようです。
最近エンジン関係は溶剤等で処理される賢明なメカニックもおられます。
サンドブラストは本来船舶の錆落としの為に発明されたもの(高圧洗浄のようにガンで行う)
自動車に使うならレストア時のドア中錆除去など、用途を選べば良いのではないでしょうか>
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