ZDDPの含有量に注目が集まっていますがエンジンオイルに求められる
本質的なところが忘れられているように思います。
高速運転中のピストン、シリンダーライナーの温度はピストン温度のほうが高く、
ピストンリングが接触しているシリンダーライナー温度は
120度以内に収まっている事が理想とされています、
エンジンオイルの潤滑機能は150度が通常限界数字
ピストン温度はトップリング付近の温度が 240度前後
ピストンからの放熱はピストンリング→エンジンオイル→シリンダーライナーへ、
ピストンリング溝では潤滑機能は求められないとしても
240度前後で熱分解して炭化し始めるようでは良くないエンジンオイルと
いう事になります、
最近の安い鉱物油は基本的には熱耐性が低く、
(引火点を見れば解りますがメーカー発表はあくまで新油分析ですが実際に加熱分析すると
かなり数字が違います)
現在は安い鉱物油を短期間で交換していくという昔の方法は理論的にも良くないということになります。
(昔の鉱物油はベース基油が優秀でしたが現在は天然ガスやエンジンオイルに向いていない中東の原油が多い)
規格に合致していても規格ギリギリと余裕のある物とは違います、
エンジンオイルはメーカー未発表の100度以上の所が重要な意味を持ちます、
20W-50よりも100度以上で粘度のある10W-30が事実存在します。
VICOSITY-TEMPERATUR CHAT RELATION VISCOSITE-TEMPERATURE
自分でエンジンオイルの粘度指数を確認するには上記の表があり記入すればわかります
一部の鉱物油の中には化学合成油をしのぐ、熱耐性、引火点を
有するものもありますがベース基油が優れている例外的存在だと思います。
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