F1のオイルの話
一般車両とは次元の違う所にあるF1のオイルとは。
F1で使用されているオイルと市販のオイルの間には必然的に違いがあります。
エンジン単体で70キロ程度のエンジンは20000回転近く回り、
精度が桁違いに市販車両とは違います。
使うオイルはF1エンジン独自の要求によるものなのですが
各チームは石油化学サプライヤーと協力してオイルを開発して、
F1のエンジンとギアボックスでのみ使用されています、
各チームのエンジニアはシーズンを通してマシンを開発し続けます、
(今年度はエンジンの開発が凍結されていますが補記類や精度は別)
サプライヤーのオイルエンジニアと協力をして各サーキット別の要求に対応しているようです。
使用済みオイルの分析をします。
オイルエンジニアは移動実験室付き車両でレースに赴き、
結果は光電子増倍管によって記録され結果を見てエンジンの健康診断を行う、
鉄が多すぎる場合は、燃焼トラブルの可能性が高い。
クロムが多すぎる場合はピストン・リングの異常磨耗が疑われる。
過剰の銅あるいはスズは、ビッグエンドベアリングが劣化していることを示している等
さらにエンジン診断の精度を上げるためにスパーク分光分析、
成分を100万分の1の濃度で測定することがを可能。
分析により、エンジンエンジニアは予防措置をとることができるからです。
エンジンが持ちこたえられないことが明らかであれば、
チームは故障する前に交換を決断することができる。
分析サンプルのデータはすべて保存されて
オイルエンジニアとチームはエンジンの状態を正確に判断するというのです。
F1レースは戦争と言われるは当然のことかも知れません。
光電子増倍管
http://jp.hamamatsu.com/products/sensor-etd/pd002/index_ja.html
スパーク分光分析
http://www.kyusyukagaku.co.jp/bruker/quantron/quantron.htm
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